大阪にて鮮魚や水産加工物などの業務用鮮魚・総合食品の卸、販売を営んでいます、大輝(だいき)です。
タチウオの旬は7〜10月で、9月に入ると各産地で本格的な漁が盛んになり、入荷量・品質ともに安定してくるのが仕入れ担当者にとってのベストタイミングです。
産卵期の6〜10月にかけて多くのタチウオが浅瀬に群れて入り、この時期に向けて栄養を蓄えるため旨味が増し、食感も一段と良くなります。9月はその盛期にあたり、サイズの揃った良質な個体が流通しやすくなります。
タチウオの身質には、飲食店にとって使いやすい特徴があります。
① 白身でありながら脂質が多い:タチウオは白身魚の印象が強いですが、実際は脂質が豊富で100gあたりのたんぱく質より脂質の量が多いという珍しい魚です。それでもくどさを感じにくいのは、オレイン酸が多く含まれているためです。
② 皮に旨味が凝縮:鱗がなく銀色のグアニン層で覆われた皮は、加熱すると香ばしく旨味が出る。皮目を活かした調理が映える
③ 幅広い調理法に対応:刺身・塩焼き・ムニエル・天ぷら・唐揚げ・煮付けと一魚種で多彩なメニューが成立する。秋の献立を組みやすい
タチウオの鮮度判断で最も重要なのは、体表の「銀色(グアニン層)」の状態です。ここを見るだけで品質の大半が分かります。
表面の銀色(グアニン)に光沢があり、身を押さえて硬いものは鮮度が良い証拠です。底びき網など網漁で獲れたタチウオは体に傷がつきやすく、グアニン層が剥がれ落ちているものが多く、身質にもストレスの影響が出ているため、できる限り銀色が残っているものを選ぶことが大切です。
チェックポイントをまとめます。
① 銀色の光沢:触れるだけで剥がれるグアニン層が均一に残っているものが新鮮。くすんだもの・斑点状に剥がれているものは避ける
② 身の硬さ:指で軽く押して弾力があるものが◎。ぶよっと柔らかいものは鮮度が落ちている
③ サイズ:1m前後の大きさのものが最も美味しいとされています。1.5mを超えると大味になる傾向があり、小さすぎると小骨が多く身が薄くなります。
タチウオは国内広く漁獲される魚ですが、大阪近郊の飲食店が仕入れやすい産地は瀬戸内・和歌山・九州です。
瀬戸内海では8〜10月頃に漁が盛んになり、近年は和歌山県や兵庫県での漁獲が目立ちます。産地ごとの特徴は以下の通りです。
① 和歌山・兵庫(瀬戸内海)産:大阪への距離が近く、鮮度の高い状態での入荷に対応しやすい。活け締めでの流通も可能で、刺身・銀皮造りなど生食メニューの主役として使いやすい
② 愛媛産:タチウオの主産地のひとつで、漁獲量・品質ともに安定しています。</cite>塩焼きや煮付けなど加熱調理向きの個体も揃いやすい
③ 九州(熊本・長崎)産:熊本・田浦港の「田浦銀太刀魚」は脂が多く肉厚ながら身が締まったブランド魚として知られています。長崎・対馬東方海域も大型タチウオの産地として評価が高く、五島灘の「白銀」や上対馬の「銀太」なども上質な肉質で知られています。高単価メニューの食材として差別化に使いやすい
タチウオは「塩焼き一択」というイメージを持たれがちですが、秋の献立で幅広く使える応用力の高い食材です。
① タチウオの銀皮造り 皮目に熱湯をかけて氷水で締める「皮霜造り」にすると、香ばしい皮の旨味とプリッとした身の食感が同時に楽しめる。鱗がなく銀色の皮がそのまま残るため、見た目の美しさもあり、コース料理の刺身・前菜として高い満足度を生む
② タチウオの塩焼き 定番中の定番だが、皮目をパリッと焼き上げることで香ばしさが際立つ。骨が比較的少なく食べやすいため、幅広い客層に対応できる。居酒屋の定番メニューとして原価を抑えながら秋らしさを演出できる
③ タチウオのムニエル・バター焼き オレイン酸が多く脂がのったタチウオの身は、バターとの相性が抜群。洋食・フレンチ寄りのメニューにも対応できるため、和食・洋食どちらのメニューラインにも組み込みやすい
④ タチウオの唐揚げ・天ぷら 切り身を揚げることで皮がサクッと仕上がり、身はふっくらとした食感になる。骨ごと揚げる「骨せんべい」はカルシウム補給にもなり、コースの箸休め・おつまみとして人気が出やすい一品
タチウオ100gあたりのカロリーは238kcal、脂質は20.9g、たんぱく質は16.5gで、ビタミンDとビタミンB12が豊富に含まれています。
| 栄養素 | 含有量(100gあたり) |
|---|---|
| エネルギー | 238kcal |
| たんぱく質 | 16.5g |
| 脂質 | 20.9g |
| ビタミンD | 14μg |
| ビタミンB12 | 0.9μg |
※出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
飲食店メニューの訴求ポイントとしては、ビタミンDの含有量が魚類の中でも上位の水準にあることが挙げられます。秋冬に不足しがちな日照由来のビタミンDを、食事から補える食材として「健康」「スタミナ」切り口のメニュー説明に活用できます。
Q. タチウオは9月以降も仕入れられますか? A. はい、タチウオは旬が7〜10月と長く、年間を通じて比較的味が安定している魚です。10月以降も入荷は続きますが、産地・漁獲状況によって変動します。時期ごとの入荷状況はお気軽にお問い合わせください。
9月のタチウオ仕入れについてのご相談・ご注文は、大輝までお気軽にどうぞ。 大阪市内は自社便でお届け、それ以外のエリアは宅急便で対応しています。
大輝(だいき)は、大阪市東淀川区で魚や水産加工物などの業務用鮮魚・総合食品の卸、販売を営んでいます。
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今後ともよろしくお願いいたします。